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lavamanのブログ

備忘録も兼ねて適当に

SuperBowl50

スポーツの話

 第50回スーパーボウルが終わって既に一週間以上経つが未だに興奮が冷めやらず、生中継のG+に始まり録画のNHK BS1GAORAと繰り返し観戦している。試合前にも書いた通り恐らく最後のスーパーボウルとなるであろうペイトン・マニング率いるデンバー・ブロンコスを応援していたものの、レギュラーシーズンから好調でプレイオフでは圧倒的な強さを見せつけた今シーズンMVPを受賞したキャム・ニュートン率いるカロライナ・パンサーズが勝つであろうと予想していた。それだけに、ブロンコスの勝利は非常に嬉しかった。

 

 試合内容の細かい流れはWikipediaなりNFL JAPAN.COMなりを見れば分かるので割愛するが、この試合で個人的に最も印象に残ったのはMVPを受賞したボン・ミラーでも、有終の美…になるかはまだ決まっていないが自身二度目のスーパーボウル制覇を成し遂げたペイトン・マニングでも、ミラーと共にニュートンにプレッシャーをかけ続けていたデマーカス・ウェアでも、上手く行かなくなるとタオルで顔を覆うように隠して俯いてしまう駄目なところが出てしまったニュートンでも、スーパーボウル記録となる61ヤードのパントリターンを見せたジョーダン・ノーウッドでもなく、8回のパントで平均45.6ヤード飛ばしパントリターンも殆どさせなかったブリットン・コルキットだった。

 

 マニング率いるブロンコスのオフェンスは獲得ヤードが勝利チームとしてはスーパーボウル史上最低を記録したことでも分かる通り、殆ど進んでいなかった。3rdダウンコンバージョンも14回中1回しか成功しなかったためコルキットが8回もパントを蹴ったのだが、結果的にその8回のパント殆どで陣地を大きく挽回することに成功しほぼミスすることはなかった。MVPはミラーであったが、個人的にはコルキットにもMVPをあげたいと思うほどこの日のコルキットのパントは完璧に近かった。

 

 しかし印象的だったのはその活躍した姿ではない。残り時間1分少々で24対10とほぼブロンコスの勝利が確定した状態でのパントはそれまでのパントとは違い、サイドラインに蹴り出して相手にリターンの機会を与えなかったとは言え飛距離的には物足りないものだった。とは言え大きなミスと言うほどの物でも無いし、勝利もほぼ確定的な状況なだけに問題は何一つないと言って良かった。テレビ中継はサイドラインでミラーとウェアがゲータレードがなみなみと注がれたタンクをヘッドコーチにぶっかける用意をして楽しそうにサイドラインをうろつく姿を映しており、ブロンコスの選手・コーチ・ファンの誰もが浮かれていた。そんな最中、画面の隅にヘルメットを叩きつけるコルキットの姿が映ったのである。

 

 一瞬の出来事であったが、確かに自分のパントの不出来を悔しがるようにヘルメットを叩きつけるその姿を見て自分は感心してしまった。全てのNFL選手の夢であるスーパーボウル制覇が目の前にあり、恐らくはそれが覆されることがない状況でも浮かれることなく、ミスと呼ぶには小さすぎるミスでも悔しがるその姿勢に感動したのだ。しかもコルキットはこの勝利に多大な貢献をしていたにも関わらずである。MVPのボン・ミラーと比較しても決して見劣ることがない程、この日のコルキットは素晴らしかった。自分の活躍もあってスーパーボウルに勝てるというその時でも、ちょっと出来の悪いプレイが出てしまっただけであんなに悔しがっていたのだ。これほどのプロ意識の高さを実際に目の当たりにすることはなかなかないだけに、今回のスーパーボウルで彼の姿が最も印象的に焼き付いたのだった。

 

 ペイトン・マニングというNFL史上最高のQBは現役を続けるにしろ引退するにしろ、恐らくはもう終わってしまった選手と言えると思う。そんな史上最高の終わってしまった選手がこの最後であろうチャンスに再びスーパーボウルを制することが出来るなんてドラマにしても出来すぎである。だがそんなドラマが起こってしまうのがアメフトの、いやそれのみならずスポーツの醍醐味と言っても良いのではなかろうか。